2024.11.03column
出会いが嬉しくて
連休中日の今日、11月3日は“晴れの特異日”にたがわず、青空が広がって。朝一番に高田さんが、今開催中の「大映京都のスチール・カメラマンだった都筑輝孝さんが遺した資料」展を見に来て下さいました。都築さんの15歳年下のいとこに当たり、いつも都筑さん来館の折に付き添って来て下さいました。この度の展示は高田さんの協力があればこそ実現できました。「いい写真やなぁ」と展示をゆっくりとご覧になりながら「輝孝ちゃんも喜んでいる」と幾度も言って下さったことが何より嬉しかったです。
左が高田さん。本当にご親切にして頂き感謝しています。そこに神戸から来られたのが右の浮田さん。レンタサイクルで走っていて看板が目に入ってやって来て下さいました。私が関心を寄せているモノの話をしたところ、亡きお父様が集めて保存されていた中にあるように思うとのこと。「今度樟脳を入れ替えた時に調べて、あれば協力する」と仰って下さって、思わず手を叩いて喜びを表現💗話してみるものですね。浮田さん、大いに期待しています。出会いに感謝です‼
そこにニューヨークから来て下さったのがCheung Chun Heiさん一家。嬉しいことに昨年9月17日コロンビア大学にお招きを受けて松村牧亜さんのピアノ生演奏付きで上映した『おもちゃ映画で見た日中戦争』をホールでご覧下さったそうです。その折の写真も見せて貰い、昂揚した気分を思い出しました。そればかりでなく、今年4月弁士の片岡一郎さんらと楽士さんたちが渡米し、各地で公演された「The Art of the Benshi tour」もニューヨーク公演でご覧になったのだそうです。ちなみに、この公演で当館は、『血煙高田の馬場』の映像で協力させて貰いました。その時のことを覚えていてくださって、ご家族と一緒に実際に訪ねて下さったのです。何とも嬉しい話です🥰昨日掲載したフィルム缶も1個記念に持ち帰って下さいました(^^)/
いつもの地図にマッピング。ニューヨークからは先客が多く、既に多くのピンが挿してあります。引越ししたら新しい地図で再スタートしようかしら。小さなミュージアムですが、いろんな国の人々と交流できることが幸せです。
皆が笑顔なのが一番。とても良い出会いでした。
そうこうしているうちに東京の片岡一郎弁士が来館。昨夜に続き今夜も東映の映画村で行われる“太秦江戸酒場〜宵の紅葉狩〜”に出演される機会に、「今の場所での最後になるから挨拶に」とお越し下さいました。太秦江戸酒場では、当館の『喧嘩安兵衛』を活弁で上演されます。片岡さんが紙フィルムの展開でも尽力して下さっていることをお聞きしました。このプロジェクトがいろんな方を巻き込んで大きくなっていることに感謝で一杯です。来館の皆様にはおもちゃ映画だけでなく、時間に余裕がある方には紙フィルムをデジタル化したものもご覧にいれるのですが、海外の人々が大いに関心を寄せて下さるのに対し、日本の方の反応は「ふぅ~ん」という感じ。この違いは何なのでしょう?
今日は、イタリアのEleo さんから、写真が届きました。10月3日に最初に来館いただいた時には、水彩画でおもちゃ映写機を描いてプレゼントして下さいました。
絵を描くのが大好きなだけでなく、日本が大好きで、何度も来日されていて日本語も上手。この日は、最初のお客様がイタリアのナポリからLisaさんらお二人で、最終のお客様がローマから来て下さったEleoさんでした。ようこそ、皆様。
連れ合いが手にしているのは、2019年8月8日付けイタリアの日刊紙“il manifesto”に掲載されたイタリアの日本映画研究者Matteo Boscarolさんが執筆された当館の紹介記事です。これを読んでLisaさんたちが足を運んで下さいました。こうした繋がりができたことも嬉しいです。Matteoさん、改めて当館のことを記事で紹介して下さったことに感謝申し上げます‼
Eleo さんから今日届いたのがこのスケッチ画。連れ合いたちが尽力して復元した映画『何が彼女をそうさせたか』のパネル(SUMIKOの文字が描かれた作品)に気を留めて描いて下さったのが嬉しいです💗13日には、イタリアのベローナ在住で、紛争地帯も含め世界中を飛び回っている写真家のAndrea さんを案内して再訪して下さいました。Andreaさんも日本が大好きで、日本には18回も来日されているのだそう。来年4月に彼の写真を紹介できると良いなぁと思っています。
10月10日には、カナダのモントリオールからAliceさんとNicolaさんご夫妻が来館。プロダクトデザイナーのAliceさんは映画についてよくご存じで、実際に光学玩具などを触って「勉強して知ってはいたけど、体験できたのが良かった」ととても喜んで下さいました。賑やかなAliceさんとイタリアのベネチア出身でエンジニアのご主人との出会いは、いかにも今日的なもので、ちょっと驚きました。Nicolaさんが映画や映画のポスターに関心があってお越しくださいました。遅くなりましたが、漸くお二人の写真も紹介することができました🥰
カナダからは9月25日に、トロントから新婚旅行でBryceさんとAlonaさん夫妻が来館。Bryceさんは映画のスチールマンだそうです。同じ仕事ということで、今回展示している都筑さんの写真を見て頂けなかったのが残念。映画繋がりでは10月3日にシカゴから来館いただいた作詞家のSergio Goncalvesさんとロスからお越しの次男Jonさんも印象に残りました。Sergioさんとはすぐ繋がって、早速これまで作られた曲の数々を送って下さいました。ブラジル出身らしい踊りたくなるような軽快な音楽です♪ いろんなミュージシャンとコラボした作品を発表されています。Jonさんは映画の脚本家をされていますし、ご長男さんとその婚約者もロスで映画のプロデューサーとして活躍されているそうで、映画一家のようです。
もう一組、10月12日に中国の上海から映画カメラマンの田宇辰さんとキャスティングデレクターをされている許泉泠さんご夫妻も来館されました。若い二人に丁度いいと思い、中国国立の大学、北京電影学院出身で映画を通じて日中文化交流の架け橋になろうと一生懸命活動されている木下惠介記念館戴 周杰さんのことを紹介しました。いつか繋がると良いなぁと思います。
丁度一緒になったアメリカのニューヨークから来て下さったDimitriさんも一緒に記念撮影。彼はノートに“This was the best experience I've had in Japan”と書いて出会いを喜んでくださいました。嬉しいです💗
写真を撮り損ねたのが、何とも悔やまれますが、26日にはずっとお世話になりっぱなしのロチェスター大学ジョアン・ベルナルディ教授が来館。実際にお目にかかるのは昨年9月コロンビア大学訪問時以来。顔と顔を見合わせてお話をするのは、やはり嬉しくて楽しいですね。他にもニューヨークやオーストラリア、英国のレディング、イタリアのベニスからなどいろんなところからお越し下さいました。今の京町家の眺めでの展示をご覧頂けて、本当に嬉しく思います。日本での思い出の一つに忘れずにいて下さったら、と願います。