2015.05.28column
風が通る町家
真夏日が続く京都ですが、昔ながらの京町家を継承した「おもちゃ映画ミュージアム」の中は涼しくて快適です。本瓦と土壁が断熱効果をもたらし、玄関から続く通り庭が風を通し、過ごしやすい。
多くの映画美術先輩諸兄と仲間の技術と汗で、17日の内覧会、18日の「国際博物館の日」の開館に間に合うことができたミュージアムです。まだまだ未完成なままの船出ですが、思い描いていた日に開館できたことは無上の喜びです。今晩も若い美術職人がやり残した場所を改修工事してくれます。裏のモザイク調壁面も彼の力作。皆さんボランティアで作業してくださり、その思いがぎっしり詰まった館です。来館者には、そうした皆さんの思いも伝えようと、拙いながらも説明しています。数多くのおもちゃ映写機、復元した貴重な映像、音楽好きが釘付けになるトーレンスのオーディオだけでなく、京町家の風情を存分に味わってほしいと願っています。