おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2017.07.24column

映画「『卒業』~スタートライン~』大盛会のうちに終了

7月21~23日に上映した「『卒業』~スタートライン~」は延べ144人の方にご覧いただき、大盛会のうちに終了しました。一人でも多くのお客さまにご覧いただきたいと上映回数を4回から6回に急遽増やして対応しました。

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連日の猛暑の中、お越しくださった皆様方に心から御礼を申し上げます。そして、この作品は8月4日19時、5日14時の2回にわたって京都市北文化会館でも上映されます。今回の上映で関心をお持ちになった方は、どうぞお出かけください。

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毎回、上映前と上映後に谷 進一監督のトークタイム。手話を交えながら映画の裏話などをお話くださいました。これまでは「さがの聴覚障碍者映像祭」(名称がしばしば変更)に8作品を出品され、2015年の『つながる』では大賞、会場特別賞も受賞されていますが、100分にも及ぶ長編は初めてだそうです。お人柄がとてもにじみ出ているトークで、皆さんも和やかな雰囲気で映画を楽しんでくださいました。

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感動ですすり泣くお客さまの姿も毎回みられました。22日13時半の回と16時の回、それぞれお一人ずつ当時生徒会長だった大矢暹さんと同級生だった女性が参加くださり、手話で当時の思い出を語ってくださいました。映画では生徒役は少人数ですが、実際は60人の生徒さんがおられたそうです。映画で主役の大矢さんを演ずるのは、大矢さんと同じく途中で難聴になった障碍者バンド4Disabilities(ヨンディサビリティーズ)のメンバー西田敬康さん。このバンドの歌「なぜ?」がエンディングに流れるのですが、とても良い曲です。

写真は、このバンドでギターを演奏しておられる田中幹人さん(奥の帽子を被った車椅子の男性)の話を聴いておられるお客様たち。手話通訳してくださるおかげで私にも内容がわかりましたが、多くの参加者は手話を日常用いておられたり、手話を勉強されている人が多かったのではないでしょうか。この作品を通して、耳が不自由な人の気持ちを理解したり、悩みに共感したり、手話を学んで見ようと思う人が増えたら素晴らしいことです。4Disabilitiesメンバー西田敬康さんを検索しましたら、丁度良いサイトがありましたのでここに紹介します

自分たちにもわかる授業を、差別をなくそうと立ちあがった京都府立聾学校で起こった50年前のできごとをもとにした作品です。当時はアメリカで大きな成果があった「口話教育」が教育の場に導入されていて、舞台となった聾学校では「生徒が社会で可愛がられる人になるために」口話を身につけるよう手真似(手話)を頑なに禁じていました。元からいた先生の中には手話ができる人もおられましたが、余所から赴任して来られた先生の中に手話を自ら勉強しようともせず、「手真似はわかりません」と生徒の悩み、訴えに耳を貸さない。挙句の果てに「バカ野郎―」と罵倒までして。そうしているうちに小さな出来事が重なり、我慢の限界に達し…。

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6回の上映会には、上映写真のように出演者やスタッフの人が次々来館。写真の女性は女子生徒役で出演された榎本知奈美さん。彼女くらいの若さだと1966年3月3日「耳の日」に、聾教育の民主化、聾唖者差別の撤廃、成人聾唖者の社会的地位向上などを訴えた「33声明」のことは知らなかったそうです。谷監督は「こうした運動があったことを風化させてはいけない」と映画化を決意、そして1年かけて完成されました。

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脚本担当の谷さんと小西貴美子さん。小西さんは、生徒の訴えに耳を傾けた西田先生(映画では志水陽一さんが演じておられます)に手話を学び、手話通訳者として活躍されています。「33声明はとても有名な話で、それの脚本を書くことに戸惑いがあった」と話されましたが、長年の手話通訳者としての視点が映画にも反映されているように思いました。多くの方の支援があって完成した涙と感動の話です。ぜひ京都だけでなく、他の他府県でも上映できるよう皆さまの更なるご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

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写真は出演者の話に、手をヒラヒラさせて音の鳴らない拍手を送る参加者の皆さんの様子。私も今回の上映で「ありがとう」と「映画」などほんの少しだけ手話を覚えました。そして、たくさんの皆さんと繋がることができました。聾寶手話映画のみなさんのおかげです。ありがとうございました‼

 

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