おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2017.10.16column

京都国際映画祭2017、私の見聞録~10月12日編

10月12日から始まった京都国際映画祭2017は、昨日無事に終了しました。会期中は連携企画として、今年から始まったアニメーション部門で上映する「G9+1プロジェクトの原画展」をミュージアムで開催していることもあり、当館が関係している催し全てを見に行くことはできませんでしたが、合間を縫って少し見ることができたので、そのミーハーな私的見聞録を。

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偶然なのか、このタイミングが良いと判断されたのかは存じませんが、過日取材を受けた「京都の映画祭連絡協議会議」発足の記事が、開会式が始まろうという12日付け京都新聞夕刊対向面に大きく掲載されました。今回の映画祭でも、京都国際学生映画祭、京まちなか映画祭、祇園天幕映画祭、京都国際インディーズ映画祭(11月11日南丹市八木町の旧吉富小学校で予定)、京都国際子ども映画祭が連携して作品を上映しました。連れ合いがずっと考え、提案して来た構想です。互いに連携することで、今よりもっと「映画のまち・京都」を盛り上げられるようになれば良いなぁと思います。

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サイレント・クラシック映画担当ということで、今年も晴れがましくオープニングセレモニーに参加させていただきました。連れ合いは今年もKBS京都テレビ生中継で映画部門解説を仰せつかったため、レッドカーペットのみ歩き仮設スタジオへ(写真はセレモニー終了後のスナップ写真。右端の活動写真弁士片岡一郎さん、和服姿のピアニスト上屋安由美さんと4人で一緒に歩きました。幸いにも式典中は雨が降らず、終了後にパラパラとお利口な空模様)。「中継で(私が)歩く様子も映っていた」と「超新星」のソンモさんファンの女性⑤さんから、翌朝電話がかかってきました。「いったいどこのおばさん?」ということで編集ではカットされるでしょうけど、ちょっと嬉しい。

13時に会場の西本願寺聞法会館3階多目的ホールへ。そこで、素敵な出来事が‼よしもとの「超新星」担当の女性から「太田さん、ソンジェさんを紹介します」と声をかけてもらいました。その前日に件の⑤さんから、ソンジェさん主演で13日11時20分から上映の『Guest House』のアルバムを貰ったばかりで、一日中それをかけて聞いていたことなどを話すと、机を挟んで向かい合ったソンジェさんがお礼のお辞儀をして下さいました。きっと「ありがとうございます」とおっしゃったのでしょうけど、テンションMAXの私は韓国語で話されたのか、日本語だったのか、記憶も定かではありません。⑤さんがおっしゃるように、抜けるように肌は白く、顔は小さくてお人形のように綺麗で、スラリと背が高く…とすっかり彼女たちファンと同じ気持ちに。夢のような時間でした。でも、写真撮影ができず残念無念。

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これは、オープニングパーティで映し出されたソンジェさん。

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そしてこれは翌13日よしもと祇園花月での上映後のフォトセッションで、ファンの女性が撮って送って下さった写真。詳しくはこちらをご覧ください。上映後には、彼女たちソンモさん(2015年10月16日来館)のファン、超新星ファンの方が幾人もミュージアムを訪れ、「2年越しの夢が叶った」と喜んでくださいました。

DSC02597 (2)さて、世界遺産登録・西本願寺の南能舞台(重文)の向かいの客席には、セレモニー参列者が大勢集いました。現存する日本で最大の能舞台で、毎年5月21日に親鸞聖人の誕生を祝って観世流による祝賀能が奉納されます。西川きよしさんは、「長く芸能生活をしてきて、このような舞台に立てることが嬉しい」と舞台上から挨拶されました。

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客席は国宝の対面所(鴻の間)。天井画、襖絵、どれひとつとっても素晴らしい設え。このような場所でセレモニーができるのは西本願寺様のご協力あってのこと。昨年は大好きな建築家伊東忠太さんが手掛けた西本願寺伝道院(1912年)を使わせていただき、内部を見学することができて、大変嬉しかったことを思い出します。そういえば、昨年のオープニングセレモニーは世界遺産・元離宮二条城で行われました。その時も思いましたが、こうした世界に誇る建物でセレモニーができることは何という幸せでしょう‼ 世界に京都の良さを発信する絶好の機会ですね。

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1958年に創設された邦画発展に貢献した映画人に贈る「牧野省三賞」は、故新藤兼人監督の次男で映画プロデューサーの新藤次郎さんに。

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そして国際的活躍が期待される俳優に贈る三船敏郎賞は、浅野忠信さんに。式典後、撮影現場に戻られたので、オープニングパーティではビデオメッセージが披露されました。いや~格好良かったです。

式典では国連広報センター所長根本かおるさんらのスピーチも。2015年9月に国連で採択された「貧困をなくす」など世界を変えるための17の目標を掲げる「持続可能な開発目標(SDGs⁼エスディージーズ)」を、笑いを交えてPRする「SDGs花月」プログラムも組まれました(13日、よしもと祇園花月)。耳慣れない言葉ですが、国連が吉本興業に依頼した事業と聞いて、同社の活動の広がりに益々期待が高まります。NHKの朝ドラ「わろてんか」のヒロインも言うように「笑いは人を幸せにする」力があります。国連広報担当者の才覚に脱帽です。エンタテイメントビジネスが国連と一緒になってSDGsを応援するのは、日本が世界で初めての例なのだそうです。

オープニングセレモニーの様子は、こちらをご覧ください。

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オープニングパーティーは18時から京都ホテルオークラで。サイレント・クラシック映画最初のプログラム13日11時から大江能楽堂での「映画探偵が発掘した映画たち~『私のパパさんママが好き』発見!」で解説役でとして初登場の高槻真樹さんと13日13時50分からの「伝説のコメディエンヌ~麗しきハリウッドの大スターたち」で上映する『優雅な水遊び』の翻訳をボランティアでしてくださった吉川恵子さんも同席(二人とも当団体正会員)。テレビで見かける著名な方がたくさんおられるので、吉川さんと一緒にミーハーしまくり。

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いろんな方にご挨拶しましたが、中でも力を込めて2度3度とお願いしたのは門川大作・京都市長さん。「京都新聞7日付け夕刊対向面で大きく掲載していただいた『京都ニュース』を12~15日に、元立誠小学校で上映するので、ぜひ見に行ってください」とお願いしました。「百聞は一見に如かず」、どれほど京都市にとって貴重なニュース映像か、ご自身の目でご覧いただきたいと心から願ってのことです。市長さんは私の右手を取って高く上げ、くるりと一回転させ、キョトンとする私に「1回転、60年だろ」と「市民憲章制定から60年」というプログラムの副題も良くわかっておられる様子。果たして上映会場に行かれたのか、否か…。

ともあれ、告知、広報が遅れ、気をもんだ京都国際映画祭2017ですが、本番はさすがよしもとの組織力で鮮やかに進行。こうして無事盛大に開幕しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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