2018.08.04column
逆走台風一過の7月29日、「あがた森魚 『歌と映画の日曜日』～佐藤敬子先生を探して」予定通り開催!
東から西へ、西から南へと異例のコースで進み、各地で災害をもたらした大型の「逆走台風12号」が、7月29日（日）京都市を過ぎ去ったあと、予定通り14時から「あがた森魚 『歌と映画の日曜日』～佐藤敬子先生を探して 」を開催しました。
「もし、台風の所為でライブに来れなかったら大変だ」と、あがたさんは前日から関西入りされていたそうです。電車が運行せずに参加を諦めたお客さまもおられましたが、東京、愛知、滋賀、兵庫と近隣だけでなく、遠方からもお越しくださいまして、狭いホールは満員。熱気に包まれました。
「ファンの皆さまは、歌だけでなく、あがたさんのトークをとても楽しみにされているのだなぁ」と傍で見ていて思いました。最初のトークに続いて映画『きゅぽらぱあぷるへいず2017総集編』を上映。あがたカメラが、日本各地を歩いて撮影した映像をまとめたもので、38分半。あがたさんが興味を持つものの傾向がわかる編集でした。
少し、休憩を挟んでライブに。「譜面立てを忘れた」とおっしゃったので、折り畳み式のものを急遽購入したのが映り込んでいます。翌日東映録音部から機材と一緒に別の譜面立てを貰ったので「遅かりし」という気がしないでもありませんが、今後当館で「音楽イベントを計画してみようかな」と思う皆さんに活用して貰えたら嬉しいです。天井が高い木造建築なので、音の響きはお墨付き‼
あがたさんが歌ってくださったのは、「それでも僕を愛してよね」、「後ろ姿のトナカイらしき」、「たそがれる海の城」、「いとしの第六惑星」、「花笠道中」、そして、代表作「赤色エレジー」。
優しくて、割とボソボソと語りかけるようなお話ぶり。和やかな雰囲気のまま時間が過ぎました。途中ピアノの演奏もありました。
あがたさんの求めに応じて、急遽連れ合いが前に進み、お話をする場面もありました。初めてお越しいただいた方も多く、最初に館の説明をさせていただき、
所蔵する戦前のサイレントアニメーションをご覧いただきました。写真は『漫画 浦島太郎』の一場面。他にも『マンガ お化寺』。あがたさんが東映京都撮影所での映画にも参加されたお話しから、片岡千恵蔵、中村錦之助(萬屋錦之介）出演の『新撰組鬼隊長』の特報映像も。さらに、昭和初頭の映像『京都四条～祇園へ』も上映しました。いずれも元は35㎜フィルム映像で、復元してフィルムで保存した作品ですが、館内では、このようにデジタル化したものを自由にご覧いただけます。
あっという間に予定の2時間半以上が過ぎ去り、アンコールの『佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど』を最後に、無事お開きになりました。恒例の記念写真です。
あがたさんが、当館でライブイベントをして下さるようになった経緯は、こちらで書いています。ライブのおかげで新たに知り会った人々もおられますが、ツイッターでいつも応援して下さっている写真の北波さんのように、直接お会いして日頃のお礼を言うことができた嬉しい出会いもありました。指切りげんまんは、彼が大学院で勉強している内容がまとまった暁に、当館で発表して下さるという約束。今から楽しみです。
初めて来館のお客さまからいただいた珍しい食用ホオズキ（左皿）と同じく食べられる綺麗な花たち（右皿）。いろんなことを教わりながら、あがたさんを中心に語らいの場が設けられたことを嬉しく思っています。こうして、人の輪がまた一つ大きくなりました。皆さま、またお会いしましょう‼
【余話】台風12号が住まいする地域を通過した7月29日3時頃、最高瞬間風速は29.0 m／ｓを記録。凄い音がしてドキドキしましたが、夜が明けてみたら屋根の一部が吹き飛んでいました。ガレージの波板も破れて…。次の大雨と強風がきたら一大事！ あがたさんの歌を聴きながら、頭の中はその心配で一杯でした。欲朝一番に近くの瓦屋さんに電話したら、大阪北部地震で被災した屋根の修理で多忙な中、下見に来て下さり、8月1日わずかな空き時間を我が家の屋根修理に充てて早速直して下さいました。大変にありがたかったです。地震、大雨に見舞われた皆さんの不安は如何ばかりかと、我が身で体験して憂いています。一日も早く復旧できますようにと祈るばかりです。
30日は台風でバタバタになった家の片付けと庭の草むしりをしていて、アシナガバチに刺され、大慌てで病院に駆け込むというオマケ付き。母がハチに刺されて死にかけたのを見ていただけにパニックになりました。今年はハチが多いそうです。皆さまも充分お気をつけください。
ラッキー、アンラッキーが交錯し、7月29日あがた森魚さんのライブイベントは、私にとって忘れることができないものとなりました。