おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2019.01.29column

大寒波の中、恒例の「新野敏也のレーザーポインター映画教室4」開催

1月26日11時から、喜劇映画研究会代表新野敏也さんを東京からお迎えして、恒例の「レーザーポインター映画教室」を開催しました。今回が4回目。前日に京都入りした新野さんは「もっと寒いと思っていたのに、東京より京都の方が暖かい」とおっしゃりながら、映像チェック。用意万端で迎えた26日の朝は寒波襲来。自称「歩く大寒波」の新野さんが、やはり大寒波を引き連れて来て下さったのです(嗚呼!)

そんな中を、お客さまが次々ご来館。一番遠くからのお客さまは横浜から。新野さんだけでなく私共のことも、いつも温かく応援して下さっているありがたい方。とんぼ返りで遅くに横浜へ向かわれました。この日は初めてのお弁当タイムを設けましたが、幾人ものお客さまから飲み物や食べ物の差し入れをいただきました。大寒波は襲来しましたが、それを撥ね退ける温かい思いやりで満ちた良い会となりました。参加いただいた皆さまに、心から御礼を申し上げます。

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新野さんがA4サイズ3枚の資料を用意して下さって、それも見ながら新野さんから詳しい解説をしていただき、映像を鑑賞するという形で、3部形式で進行しました。

第1部は「極楽コンビ!ローレル&ハーディ特集」

ボケ役のローレルと突っ込み役のハーディが執拗なまでにヒステリックなパターンを繰り返します。「フーテンの寅さんが好きな人は、この映画が堪えられない」という意見があるそうで、どちらかといえば私も同類かと。好きか嫌いか分かれるのが彼らの作品で、日本人には余り馴染みがない極楽コンビ。でも、このほどローレル&ハーディの伝記映画『Stan&Ollie』が作られ、1月22日に邦題『僕たちのラストステージ』として、4月19日から日本で公開されることが発表されました。幸いにも、今回の映画教室はローレル&ハーディの伝記映画を見る事前学習にもってこいの機会となりました。新野さんによれば、彼らの凄い点は、チャップリン、キートン、ロイドの三大喜劇王は勿論のこと、ハリウッドの作品が文芸路線で長編化している中にあって、短編のプログラム映画として勝負し、トップスターたちと互角のステイタスを築いたことだそうです。

・「貴様がヘタクソだ」You're Darn Tootin' 1928年、日本未公開 21分

・「極楽ちびっ子騒動」Brats 1930年 日本未公開 21分

・「ミュージック・ボックス」The Music Box 1932年 日本未公開 28分(1932年アカデミー短編映画賞

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「1950年代のチンピラをイメージしたファッション」(ご本人の弁)姿の新野さんが、右手に持っているレーザーポインターで赤く指し示しながら、見どころを紹介。この後の上映作品につきましても、後日新野さんが振り返り記事を書いてくださるので、それを楽しみにお待ちください。ここでは、当日の雰囲気を紹介するにとどめますね。

初めてのランチタイム交流会。それぞれご持参のお弁当を膝の上で広げてお食事。近所へ食事に行かれる方もおられたので、新野さんが差し入れてくださった東京の仏蘭西菓子店サンドゥ二の冷凍菓子「ガトー・サンマルク」は第2部と第3部の休憩時間にお配りすることに。お譲り下さったり、先に所用でお帰りになった方もおられたりで、お客さま全てにお配りできました。喜劇映画研究会御用達のお菓子ですが、惜しいことに2020年5月までに閉店されるそうです。

第2部は「喜劇の帝王!マック・セネット特集 その1」

第1部がローレル&ハーディを生んだハル・ローチ・スタジオの作品だったのに対し、第2部と第3部はその競争相手だった「喜劇映画の帝王」マック・セネット特集を夕方までどっさり。マック・セネットはプロデューサー、監督、俳優としても活躍しました。彼のところからは、チャップリン、ファッティ、メ―ベル・ノーマンドが出ていますが、今回彼らはお預け。

・「追憶の道筋」Down Memory Lane  1949年 日本未公開 70分

一度引退した後のマック・セネットが監修を務めているほか、本人自らも自分の役で出演しています。

 第3部は「「喜劇の帝王!マック・セネット特集 その2」

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ここからピアニストの天宮遥さんに登場していただいて、生演奏付きで上映しました。

・「ノートルダムの仲立ち男」Half back of Notre Dame 1924年 19分

この邦題は、「ノートルダムのせむし男」のパロディとして、新野さんの会が付けたのだそうです。アニメとの合成が目を引きます。セルが発明されて5~6年しか経っていない時期なので、マック・セネットはガラス板に絵を描いて写真撮影して、フィルムに再撮影して作ったそうです。

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天宮さんが楽しそうに演奏しておられるのが、会場の雰囲気をも伝えています。

・「ワンダリング・ウィリーズ」Wandering  Willies 1926年 日本未公開 18分

ローレル&ハーディが現れる前のボケばかりの作品。新野さんたちに良い邦題が思い付かず、原題のまま。今日まで続くカーアクションの元祖的映画。

・「サーカス日和」Circus today 1926年 日本未公開 19分

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この作品に出てくるステラ嬢役のマデリン・ハーロックは、サイレント時代のマック・セネットの作品にしか登場しません。新野さんは、美しい天宮さんが演奏をすると聞いて、美貌のマデリンが演技するこの作品を選んだのだそうです。

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お客さまも、美女の響演をお楽しみいただけたと思います。笑いが満ちた映画教室でした。毎回思うことですが、新野さんの半端ない知識に感服すると同時に、この後続いた会場からの質問にもレベルの高さを思いました。

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2年前から恒例になっている腕組みをしての記念撮影。長時間の催しに参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。昨日、2月10日の催しへのお申し込みをいただいた方から「長丁場なのに疲れを感じませんでした。中身が充実していて集中できたからです。次回も期待しています」という嬉しいメッセージが届きました。

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この後は、差し入れの新潟の銘酒、ワインなどを飲みながら交流会を、ワイワイガヤガヤと20時半ごろまで。写真は積もった雪にはしゃいだ元子どもが作った雪だるまを囲んで、パチリ。

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ベレー帽を被っているので、ペアルックと見せかけて、おかきを被せてみました。口は豆。可愛いでしょう。一晩雪が降り続き、翌朝の雪だるまは一回り大きくなっていました。「歩く大寒波」の新野さんが、童心をも目覚めさせてくれたようです。

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遅ればせながら新野さんと私の誕生日祝いにと、この日のために大切にしておいたスイスのチョコレート。昨年11月7日にスイスから来館いただいたエリザベスさんとジーン・ダニエル・ゲ―バ―ご夫妻から届いたもの。来館いただいたときの様子はこちらに書きました。来館後にご夫妻からお送りいただいたのが、手前に写るスイスのチョコレートなのです。交流会には、仕事を終えた活動写真弁士大森くみこさんも駆けつけてくださって話に華を添えてくださいました。ほろ酔い加減の高槻真樹さん(『映画探偵 失われた戦前日本映画を捜して』ほか著者)と奥様の恵子さんにも、いつもながらたくさんお手伝いをしていただき、心から感謝しています。

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ランチタイム用にお節料理擬きの幾品を手作りしたのですが、中でも栗きんとんを皆さんに褒めて貰いました。前夜頑張った甲斐がありました。一昨日ドキュメンタリー映画監督森田惠子さんのFacebookでキンカンの甘露煮を紹介しておられたのを見て、残しておいた瓶詰栗のシロップを用いて作ってみました。森田さんがおっしゃるようになかなか美味。来年の「映画教室5」の時に召し上がっていただきますね。新野さん、健康に気を付けて、来年も皆さんを楽しませてください‼

レーザーポインター映画教室4A - コピー

 

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