おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2019.12.19column

昨日、今日と賑わったミュージアム

昨日、今日と大勢のお客様に来館頂き、楽しい時間を過ごせました。

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今回の展示で大活躍の河田隆史さん本人から、詳しく説明をしていただいている様子。皆さん、とても熱心に耳を傾けてくださっています。

この「戦争プロパガンダ展」をご覧になりに、2度も足を運んでくださった女性は、こうした語りの場があることをとても喜んでくださいました。この方のお父さまは二十歳そこそこの若さで自ら志願して戦争にいかれ、血なまぐさい戦場の話を娘であるこの女性に話してくださったのだそうです。そのことが私には衝撃でした。

私の父は下っ端の兵隊として戦場へ行きましたが、戦争のことは一切話しませんでした。傾聴ボランティアをしていた知人から「戦争の話は、秘して語らずの場合が多い」と聞いたことがあり、余りに悲惨な戦場を経験した人は、その記憶を墓場まで持って行かれる場合が多いのだろうと勝手に思っていたからです。戦争体験にも色々あるのだなぁと知りました。毎年8月15日前後に新聞やテレビで、戦争経験者の話が組まれますが、平和の世が続くことを願って、とても辛い経験を話されているのですから、なおさら心を込めて拝見しなければと改めて思います。

「日本のあの狂気の時代に生きざるを得なかった父母を思うと、子として、いつでも言うに言われぬ泣きたい気持ちを抱えており、亡き今も一緒にいる感じなのです」とも。彼女は立命館平和ミュージアムでガイドをしながら、国際平和教育コーディネーターとしても活躍されています。様々な人々との出会いから学びも多く、加害被害を超えた理解→情の育成強化をしているという彼女の考えに興味を持ちましたので、来年茶話会形式で彼女の話を聞く催しをしようと思います。

今日は東本願寺の僧籍をお持ちの方が、来年の「第20回非戦・平和展」の参考にしようと団体で来てくださいました。河田さんが集められた資料が広がりを持って前に進んでいくのをみられることは、とても喜ばしいことです。余談ですが、実家も東本願寺門徒であることから、東日本大震災後に自分のブログで「宗教者こそ、心の伴走者であってほしい」と題して書いたことを話しました。ブログの部分を抜粋すると、

「2011年9月29日付朝日新聞で知った富山県南砺市と福島県南相馬市の交流の話になりました。江戸時代の天明3(1783)年の大飢饉で人口減に陥った相馬中村藩(藩域は現在の相馬市と南相馬市)は、人手不足による農地の荒廃がなかなか回復しないことから、領外に労働力を求める政策をとります。1811年、越中砺波郡(現在の南砺市)の浄土真宗・普願寺の僧侶や門戸ら約80人が移住したそうです。年貢の軽減などで優遇されたこともあり、北陸を中心に移住者が続き、明治時代初期の人口6万人の半分に上がったと見られています。その縁から、9月28日南砺市の浄土真宗門徒ら約30人が、南相馬市の被災した移住者の子孫らを訪ね、再度の復興支援を伝えたと記事にあります。」

私の話を聞いて下さっていた内のお一人は、そのことをご存じで、「元から居た人々は津波の恐ろしさを知っていたから高台に移り住んでいて、移住した人々は海岸沿いの土地しかなかった」と教えて下さいました。2012年相馬野馬追を見に行ったときの、津波被害と原発による避難で無人化した町の光景が鮮やかに蘇ってきました。被害に遭われた人々の中には、私の故郷にルーツが或る人々が大勢居られたのかも知れないと思うと改めて悲しみの感情が湧き起こりました。12月8日満蒙開拓義勇隊の話をしましたが、彼らが行かされた場所もソ連国境近くでした。大義名分は「満州で農業の担い手になる」でしたが、実際は国境警備にも充てられていたのです。民間に十分な情報が得られなかった時代のこととはいえ、何だかなぁという気持ちはぬぐえません。

一つ嬉しい話題もお聞きすることができました。12月8日の私の発表をお聞きになって、早速「長野県の満蒙開拓平和資料館へ見学に行ってきた」という方が居られたのです。12月15日ブライアン・アンドレ-・ヴィクトリアさんの講演「満州開拓における宗教の役割について」を聴講してきたのだそうです。少しでも学びのお役に立てたのなら、こんなに嬉しいことはありません。江戸時代の相馬中村藩への移住も、後の満州への移民送出にも宗教者が果たした役割は大きいのです。興味あるテーマです。

それから、ノンフィルムのアーカイブについて取り組んで居られる方も来てくださり、当館が希望していることについてお話しできたのも幸いでした。来年3月に興味深いイベントがあるようなので、事情が許せば参加したいです。繋がりが持てたことを嬉しく思っています。若者も見学に来てくれました。大阪芸大映像学科1回生3人組男子。あいにく連れ合いは大学へ行っていて不在でしたが、居合わせた大人たちからのいろんな話を真剣に聞いてくれ、そうした経験はきっと作品に活かされることだろうと思います。いつかここで彼らの作品上映会をしてくれることを楽しみに待っています。

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写真は17日、岡山から展覧会を見に来て下さった牧師さん夫妻からの手土産。可愛いのでお客様と分け合っていただきました。軒先に逆さまに掲げている小さなお札「十二月十二日」に、奥様が気付いて下さったのが、とにもかくにも嬉しくて、得々とその謂われを話しました。泥棒よけのお守り札なのです。殆ど誰も気付かない小さなものにも目が届く奥様も素敵です。

「映画好きが集い、気軽に交流できる場を作りたい」とやや年をとった「桃太郎」の連れ合いでしたが、継続していればキジやサルやイヌだけでなく、その他大勢も応援してくれていると、熱い感動に浸っています。

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