おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2020.06.20column

豪華な西陣織の厄除け「アマビエ」が届きました!!!!!

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前回は、日本のアートアニメーションのパイオニア、久里洋二先生から18日に「アマビエ」の絵カードが届いて嬉しかった思いを綴りました。そして、そして、昨日19日の午後に西陣帯地メーカー「田村屋」さん(京都市北区小山北上聡町)から、「疫病退散アマビエキャンペーンにご応募いただき、誠にありがとうございました。厳正な抽選の結果、貴方様がご当選されました。おめでとうございます。」というメールを受け取って、目をパチクリ。幸運な10人のうちの一人になりました!!!!!

先週13日は、2016年4月2日NHKラジオ深夜便「明日へのことば」で、連れ合いが語った「古い映画フィルムを救いたい」という思いをアンコール放送してくださったばかり。全国各地から温かいことばが届き、感激している毎日ですのに、その上、幸運が一度ならず、二度ならず、三度もやってきて、信じられない思いでいます。

そして、今朝届いたのが、この額装された「アマビエ」。Facebookで「田村屋」さんを検索すると西陣織での製作過程を見ることができます。職人さんの手によって織られた縦44㎝、横36.5㎝の立派な作品で、絹の光沢で、見る角度により色の映えも異なって、とても綺麗です。

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早速、町家玄関を入ってすぐの所に飾りました。この額のために前からスペースを空けていたかのような、ピッタリ収まる位置に。八角形の鏡に展示物が写り込んでいます。

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織屋建ての京町家の入り口から、裏庭に至る「通り庭」。八角形の鏡の右に額装しているのは、築100年を超えたこの家をリユースするに際し、東映撮影所美術トップの石原昭先生が描いてくださったデザイン画。ほぼこのデザインの通りに古民家を改装しました。

懐かしい映画のポスターが並ぶ下には、私が好きな人形やミュージアムグッズなどが、ごちゃごちゃに並んでいますが、それらをのせているのが、樅の一枚板。元の住人さんは、この友禅板の上に着尺を広げ、型紙を置いて彩色する「型染め友禅」の仕事をされていました。青い布がチラッと見える位置には、かつて井戸がありました。その上部は吹き抜け空間「火袋」。

こんな由来の家なので、西陣織の「アマビエ」はピッタリ。改めて「京都新聞を読んでいて、良かった!!!」と思います。紙面の「西陣帯地メーカー 疫病よけの妖怪アマビエ、織物に 額に入れプレゼント」の見出しが目に留り、早速応募した結果がこの幸運なのですから。

記事によれば、「田村屋」さんも3月頃から展示販売会の中止が相次ぎ、売上げが激減したそうです。そんな中、コロナ収束への願いを込め、話題のアマビエをあしらった作品を企画。見る人に明るい気持ちになって貰おうと、アマビエの髪の毛を五線譜に、3本の足を音符の形にし、愉快に歌を口ずさんでいるデザインにされました。縦糸は3600本も入っているそうです。

どうぞ、ミュージアムの玄関を開けて、歌を口ずさむ「アマビエ」を見にいらしてください。久里先生の「アマビエ」は、この写真では角度的に写っていませんが、厄除けの守り神として18日から仕事中です。

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先ほどの「通り庭」の先に、型染め友禅の作業場だったこのホールがあります。その西側壁面に疫病や厄を打ち払う中国の神様「鍾馗」さんの絵幟を飾っています。これは、子どもの健やかな成長を願って立てた東北地方のものですが、私が、鍾馗さんのことを初めて知ったのは、2012年2月1日、主宰していた「木津川の地名を歩く会」の例会で、木津川市木津町をフィールドワークした時のこと。たまたま出会った人に、瓦でできた小さな屋根の上の守り神「鍾馗」さんのことを教えて貰い、一気に引き込まれました。以来、私のブログ「歴史探訪京都から」(「木津川の地名を歩く会」から名称変更)で、「鍾馗」のキーワードで検索するとワンサカヒットするくらい夢中になりました。

瓦と土壁大好きは、今も変わらずで、この古民家も昔ながらの本瓦葺き、土壁の内装です。そして、扱っているのが古い映画フィルムと関連機材ですから、西陣織の「アマビエ」は新品の織物ではありますが、「伝統技術を今に」という視点では共通するものがあります。嬉しい出会い、大切な宝物を頂戴しました。

「田村屋」様、本当にありがとうございました。そして、眺めてくださった皆様にも、どうぞ御利益がありますように‼

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