おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2023.11.04column

朝日新聞「天声人語」で、10月14日に上映した『91/2㎜』に触れて書いていただきました‼

京都国際映画祭2023のプログラムの一つとして、10月14日に“パテ・ベビー渡来100年”と銘打ち、欧州の非営利機関“INEDITS”が昨年制作した『91/2㎜』を始め、所蔵しているパテ・ベビーの映像を上映しました。今朝の「天声人語」を書かれた朝日新聞の記者さんは、その中の朝日新聞のANPCAニュースに関心を寄せて下さって見に来て下さいました。おかげさまで、「今朝の朝日新聞を読んで、興味を持ったから」という人が、朝から何人も来てくださって反響があることを嬉しく思っています。なお、この日上映した作品内容につきましては、こちらで書いております。

今しがた、目の不自由な人向けに「天声人語」を読んでおられる方から、「『91/2㎜』を何と読みますか?」と問い合わせの電話がありました。「“きゅうかにぶんのいちみり”ですが、当時の愛好家は“くみりはん”と呼んでいたようです。私どもは“きゅうてんごみり”とお客様には紹介しています」とややこしい答えをしてしまいました。フィルムの幅が9.5ミリという珍しいフィルムで、コマとコマの間に送り孔が1個あいています。小さなカメラで持ち運びも簡単で、ホームムービーが撮れるとあって広がり、各地に同好会もできました。そうして記録された映像から当時の社会の様子がうかがえて、100年経った今では、いずれも貴重な資料となっています。

10月14日上映日当日は、MC担当の神田千楽さんの体調がすぐれず来られなかったので、続けて開催した活弁上映と講演会『アリス・ギイ生誕150年 アリスのいた映画史』まで、急遽、構成作家さんがMCも兼ねて実施となり、ちょっと大変でしたが、こうして記事にも取り上げて下さって良かったです。とりわけ『91/2㎜』に関しては当初日本語字幕がなく、福岡市総合図書館の内田さんがエンドクレジットを日本語訳して下さった資料を配布するにとどめておくつもりでしたが、急遽映画保存協会石原さんの仲介で、“ホームムービーの日”府中会場の馬渕さんがお持ちの英語+日本語字幕付のデータをお借りできるようになり、それを使って上映することが出来ました。日本語字幕があるのとないのでは大違いで、より分かりやすく鑑賞することが出来ました。改めて内田様、石原様、馬渕様、そして何より“INEDITS”のアンナ・ブリックス様他の皆様に御礼を申し上げます。

当日の様子につきましては、こちらでもご紹介頂いています。

会場が狭くて、もっと大勢の方にご覧頂きたかったのですが、定員25名満席でご覧頂きました。『91/2㎜』は、“INEDITS”の企画に賛同したボローニャの映画祭で作曲された音楽が用いられていますが、他のパテ・ベビー作品と『アリス・ギイ生誕150年 アリスのいた映画史』でご覧頂いた5作品については、全てサイレント映画ピアニスト天宮遥さんが演奏して下さいました。大変だったろうと思います。改めて御礼を申し上げます。3枚上に掲げた写真をご覧になってもおわかりになるように、彼女はいつも映像を見ながら楽しそうに演奏して下さっています。「いつも一番良い席で見せて頂いて」と彼女は仰いますが、彼女の巧みな演奏があればこそ映像を楽しく、心地よく見ることが出来ます。

「天声人語」で紹介していた機会に、遅れていた10月14日の集合写真を載せます。お忙しい中、お集まりいただきました皆様に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました‼

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