おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2017.04.12column

15日研究発表会「プロキノと山本宣治ー京都における『政治と映画』」

10日、超方向音痴の私が、這う這うの体でようやく辿り着いた大阪市内の映画館、テアトル梅田。目的は、14時10分からの『母 小林多喜二の母の物語』。今の時期、関西地方ではこの映画館でしか観ることができないのです。85歳の山田火砂子監督が非戦の思いを伝えようと撮られた作品で、原作は三浦綾子さんの『母』。こういう時代だからこそ観なきゃ」と思って駆けつけたのに、満席で観られなかった‼ガックリ。

15日雨宮幸明さんの研究発表会「プロキノと山本宣治ー京都における『政治と映画』」までには観ておきたかったのに、と残念で、残念で、悔しくて、悔しくて。でも「二度と多喜二をつくってはいけない」と考える人々が大勢映画館に駆け付けたのだとわかったのは良かったです。

IMG_20170412_0001 (2)

その雨宮さんの研究発表会のお知らせ記事が4月11日付け京都新聞ワイド面に掲載されました。

山宣研究発表 - コピー雨宮さんから届くメールを見ていると、今回の発表のためにとても努力されていることが伝わってきます。彼の研究成果を一人でも多くの方に聴いていただきたいと切に願っています。

IMG_20170412_0002 (2)

これは、2013年11月兵庫県立美術館で開催されたときの図録。この中に、藤森成吉の『何が彼女をそうさせたか?』、小林多喜二の『蟹工船』、その挿絵を描いた大月源二が山本宣治の棺を担ぎ街頭を歩む葬列を描いた「告別」、橋浦泰雄が描いた「山本宣治死顔絵」、岡本唐貴が描いた「多喜二の死面を描く」などが載っています。

研究発表迄に、多喜二の母の視点で描かれた山田監督の映画を見られなかったのは、とても残念でしたが、時代を逆戻りするのではないかという危惧を抱かせる今日の政治のあり方を思うとき、雨宮さんの発表で何がお聞きできるのか、とても関心があります。

それから、前述の重森成吉原作、鈴木重吉監督・脚本『何がそうさせたか』(1930年、帝国キネマ演芸株式会社製作)が、来たる5月26日(金)19時、大阪市淀川区十三本町の淀川文化創造館シアターセブン(℡06-4862-7733)で、お馴染みの活動写真弁士・坂本頼光さんの活弁付きで上映されます。詳細はこちらをご覧ください。併せて、お運びいただければ幸いに存じます。

記事検索

最新記事

年別一覧

カテゴリー