おもちゃ映画ミュージアム
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2018.01.24column

チャーリー・チェイス「幻の主演映画発見」の記事

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今朝の京都新聞に掲載されたチャーリー・チェイスの幻の映画発見の記事です。思いのほか大きな扱いでしたので、びっくりポンでした。この話題は昨年12月3日付け京都民報で大きく書いていただいたのを始め、12月23日に放送された日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」でも紹介していただきました。

京都新聞の記事を読まれた滋賀県草津市在住の78歳男性から早速「子どもの頃遊んだ手回しの映写機と、嵐寛寿郎の『鞍馬天狗』のフィルムがある」と電話がかかって来ました。きっと記事を読みながら、子どもの頃おもちゃ映写機を回しながら夢中になって遊んだ記憶が鮮やかに甦ってきたのでしょう。奥さまが入院中だそうで「28日は行けるかどうかわからない」ということでしたので、2月14日~3月25日に開催する「生誕111年 市川右太衛門展」のことを話し、「その期間中に体調が良ければフィルムを持参されたら如何ですか?」とチラシを同封した手紙を差し上げました。嵐寛同様、右太衛門も時代劇の大スター、六剣聖の一人ですから、幼い頃のチャンバラごっこを思い出されるかもしれないと思ったからです。当館にも嵐寛の『鞍馬天狗』シリーズはざっと見たところ、1929年、1934年、1938年、1939年、1939年、1953年の6本ありますが、同じものか否か拝見するのが楽しみです。

昨日はロサンゼルスにお住いのディノさんからメールが届きました。イギリスのお仲間と一緒に、9.5㎜に関するエンサイクロペディア(事典のようなもの)を製作中で、日本で販売された9.5㎜映画タイトルのリストやカタログがあれば教えて欲しいという内容でした。そのような依頼をされた理由は2つあって、1つはシカゴ・フィルム・ソサエティで活動する友人たちが昨年10月20日に来館され、その時に所蔵する9.5㎜の映像を楽しそうにご覧いただいたこと。その時のブログはこちら。2つ目は2016年10月のことになりますが、活動写真弁士片岡一郎さんが米国にも残っていない『ペギーのお手柄』(1924年公開。原題『OUR PET』。ダイアナ・セラ・キャリーさん主演)を発見したニュースに接したこと。ひょっとしたら日本でのみ販売されていた可能性があるソフトが他にもあるかも、と思われたようです。

その問いかけに対しては、12月1日発行したばかりの当館小冊子第3号『パテ・ベビーの時代』を執筆して下さった小型映画研究家・飯田定信さんにお聞きしてお答えしました。ちなみにその答えとは、1930年代の伴野商店が『パテ―シネ』に出した折り込み広告があり、助成金を得て映画保存協会が作成した『戦前小型映画資料集』に、カタログから作成したリストをテキスト化して掲載しているそうです(有料)。電子書籍はこちら

『キゲキ・キャメラマン』『ペギーのお手柄』は、ともに製作した国になく、『キゲキ・キャメラマン』は日本で切り売りされた35㎜のおもちゃ映画として、『ペギーのお手柄』は家庭用に短縮版として再編集されたパテ・ベビー・フィルムとして見つかっていることは興味深いことです。電話をいただいた78歳の男性の例のように、まだまだ眠っている貴重なフィルムがあるでしょう。こうした記事を掲載していただくことによって、新たな発見が続けば良いなぁと願います。

 

 

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