おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2018.12.08column

アベル・ガンス『ナポレオン』(1927年)が日本で公開された時の資料

日本映画史研究の本地陽彦先生から、9日に上映するアベル・ガンスの『ナポレオン』についての資料を送っていただきました。

※画像の無断転載はお断りします。

「ナポレオン」 ① - コピー

『パテ―・シネ』の付録で発行された、1932(昭和7)年5月の二つ折りパンフレットの表紙画像。パテ―・ルーラル版「近日公開」の案内です。

「ナポレオン」 ② - コピー

1982(昭和57)年にNHKホールで、10月16、17日の二日間だけ開催されたプレミアショーのリーフレットの表紙画像です。80年代再度脚光を浴びた時の音楽は、カーマイン・コッポラが作曲し、フル・オーケストラの生演奏で上映されました。

戦前期、関西モダニズム運動を牽引して、中心的役割を果たした朝日会館が刊行していた雑誌『会館芸術』の1935年11月号に、掛下慶吉が「トオキイ音楽作曲家とそのレコオド」で言及したアルチュール・オネゲルの『ナポレオン』(1927年)ではなく、フランシス・フォード・コッポラのお父さんの作曲でした。

「ナポレオン」 ③ - コピー

1983(昭和58)年2月25~27日に大阪のフェスティバルホールでの特別公演のリーフレットの表紙画像です。本地先生にお尋ねしたところ、このリーフレットには前後の「特別公演」のスケジュールが載っていて、それによると大阪での公演は、フェスティバルホールだけだそうです。表紙にありますように、黒澤明とフランシス・コッポラが共同提供し、資生堂が「カルチャースペシャル’83」として主催。大阪の場合はカーマイン・コッポラが指揮し、大阪フィルハーモニー交響楽団が演奏しました。

1日付け新着情報で「長らく埋もれたままだった『ナポレオン』は、半世紀の時を経て、1980年代に再び脚光を浴びます」としか書かなかったのは、明日の澤さんの研究発表できっと触れられると思ったからです。再び脚光を浴びた日本での様子が、このリーフレット類からもうかがえると思います。

本地先生からの資料はプリントアウトして、額装して掲示しています。それを見て連れ合いが、「俺は大阪城ホールで観た。オーケストラなら8000円のチケットは普通だが、映画で8000円は高いので、ものすごく迷ったけれど、この機会を逃すときっと後悔すると思って購入した」と話します。親しくしている原田徹監督も同じ思い出があるそうです。半券をどこかに仕舞い忘れているらしく日時が特定できないのが残念ですが、資生堂主催ではない別の上映会があったのでしょう。大阪城ホールの時も、カーマイン・コッポラが指揮していたと言います。

スキャン_20181208 (2) - コピー

そして、これは2001年イタリアの第20回ポルデノーネ無声映画祭のカタログ。『ナポレオン』は、この6~10ページにわたって紹介されていて、上掲はその9ページ。連れ合いらが復元して、この映画祭で『何が彼女をそうさせたか』を上映してもらった2年後のことです。ちなみに2001年の時の表紙は伊藤大輔監督『忠次旅日記 御用篇』(大河内傳次郎主演)で格好良いです!

1983年に日本で上映されたときは休憩時間30分を挟んで4時間半だったといいますから、随分と長い作品です。9日にご覧いただくのは開館後にお二人から寄贈いただいた家庭用に再編集されたパテ・ベビー版のうちの2巻で、約25分程度 。幸いにも上掲写真と同じ映像はご覧いただけます。他にも珍しい9ミリ半の映像の数々をパテスコープ映写機で上映しますので、どうぞ、お楽しみに‼

パテベビー映画祭3A - コピー

 幾分お席に余裕がありますから、この貴重な機会にぜひお越しくださいませ。古い京町家ですので、暖房をしていても不十分です。できるだけ暖かい服装でお越しください。よろしくお願いいたします。

 

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