おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2015.09.26column

イルケル・チャタク監督来日作品上映会

スキャン_20150914 1昨夜、ドイツの若手映画監督イルケル・チャタク監督と奥様をお招きして、彼の作品上映会と交流会を開催しました。イベントは、大阪ドイツ文化センターとのコラボで実現しました。

日本だと開始時間まで待って、「乾杯!」で始まるのが常ですが、ドイツでは来た人から好みのドリンクを片手に和気あいあいと始まるのが普通だそうで、この日は良い香りのドイツワインを味わいながら来館者と交流。実施日まであまり時間がない中での企画で、どれほどの人が集まってくださるか心配しましたが、杞憂でした。狭い会場は、アットホームな感じに丁度良く包まれました。

DSC03404館長の挨拶に続き、早速監督から短いお話があり、先ずは最初の作品「古き良き世界」(2013年)を観てからということに。スリの名手が主人公の6分50秒の短編で、モノクロのサイレント風の構成です。上映後に質疑応答の時間が設けられました。通訳は同センターの西村美幸さんがされましたが、会場にはドイツ語を話せる人が7、8人もおられたのにはびっくりしました。語学が出来たらどんなに素晴らしいことかと、いつもいつも羨ましく思います。

この作品は、ドイツ・ハンブルクにあるメディアアカデミーの一回生の時の課題作。課題には①5分間②モノクロ③無声映画④35㎜フィルムでの撮影が挙げられていたそうです。日本も同様ですが、デジタル全盛の時代にあって「35㎜フィルムは、ほとんど使われていないフォーマットですが、今でも35㎜にこだわって製作する人もおられる。こうした時代に35㎜で作れることを嬉しく思っている」と話されました。ただし、作品はデジタルで提出したとか。それは映写する機械がないからだったと苦笑しながら話されました。プロのドイツ人俳優を起用して、フランス風のイメージで作られた本作は、音楽も良く、一回生の作品とは信じられない上質なものでした。

続けて上映された「忠誠」(2014年)は、学生アカデミー賞を受賞した作品。今朝のブログで「難しい政情の時だからこそ」の文言がありましたが、トルコ・イスタンブールで撮影されたこの作品には、2013年イスタンブールで大きな政治的デモが行われた時、何らかの形で参加したいと思ったという監督自身の思いが込められています。自身8年間イスタンブールに住んでいたこともあり、親戚もあるそうです。日本ではそれほど知られていないのかもしれませんが、10年前に政権の座に就いた政府は、とても弾圧をかけていて、物語はそうした緊張に包まれた中でレントゲン助手の女性が、逃亡中のデモ隊の男と出会うことから始まります。揺れるカーテン、空飛ぶカモメなどで、不安な心理状態をとても見事に描いていると思いました。もっとお聞きした話を書いて紹介したいのですが、会場におられた第18回京都国際学生映画祭実行委員の方から、11月21~27日の期間中にこの「忠誠」が、京都シネマで上映されるとお聞きしましたので、見合わせます。劇場でご覧になることを自信をもってお勧めします。

「学生」と付いても、いろんなレベルがあると実感しました。参加者のお一人が「大人が大人に向けて大人の作品を撮っている」と話しておられましたが、本当にそうだと思いました。まだお若い監督の今後がとても楽しみです。DSC03406

閉会後、直ぐに帰られた人も何人かおられましたが、残った人でいつものように記念撮影。もう少し早く声掛けをすればよかったと後悔。次回はもっとうまくやります。

DSC03413ミーハーな私は、監督と奥様と一緒に思い出の一枚を。とても気さくでチャーミングなお二人でした。

DSC03408その後の交流会でも、参加者といろいろな話ができて、とても充実したひとときでした。これからもこうした会を重ねて、人が人と出会って交流する「サロン」を豊かなものに育てていきたいと願っています。

 

 

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