おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2015.09.28column

尾上松之助展のお客様

9月16日から始まった初めての企画展「尾上松之助生誕140年記念 日本映画最初の大スター『目玉の松ちゃん』展」は、30日から第2期になります。これまで映画を中心に、彼の人生を写真や資料で紹介しましたが、第2期は最晩年の超大作「忠臣蔵」を中心にして、写真で構成します。いずれも尾上松之助遺品保存会代表の松野吉孝代表の協力で開催するものです。

初めて松野さんと濃密な日々を過ごしていますが、松之助さんへの思いの熱さ、深さには圧倒されます。松野さんの何代か前から松之助さん一家と、家族ぐるみのお付き合いがあったそうですが、松之助ゆかりの品々を守るだけでなく、彼の偉業を一人でも多くの方に知っていただき、次世代に伝えたいという思いが、松野さんの体中を一杯に満たし、まさに全身全霊で活動されています。

来館者は「松之助の名前を聞いたことがある」という人から「全く知らない」という人まで様々ですが、17日に、映画について勉強している留学生が団体で見学してくださったのには感激しました。

DSC03336松野さんの説明に熱が入ったのは言うまでもありません。大学コンソーシアム京都のアメリカ留学生一行です。同志社大にある留学プログラムで、ハーバード大学などから来日して日本映画の勉強をしておられる学生さんたちです。引率しておられるフレデリック・セーラ先生は、9月12日の第3回「無声映画の夕べ」にも参加していただきました。この日初公開の「忠臣蔵」天の巻に登壇いただいた片岡一郎さんからの情報で、学生さん2人を連れて来館され、日本独特の活動写真弁士の解説付き上映を楽しんでいただきました。

日本語はおろか英語での解説文も掲示できてない不充分な展示で申し訳なかったのですが、先生を始め京田辺市在住の日本人女子学生さんが上手く通訳してくださって、松之助展を鑑賞していただくことができました。とても感謝しています。

DSC03378さらに驚いたのは、9月23日富田林での錦影絵公演会場で、この写真に写る女性を見かけたこと。この時点では10月2日にミュージアムを見学予定の中村美理・ウェズリアン大学准教授引率の団体と同じとは想像だにせず、錦影絵見学を推薦しました。26日に受け取った中村先生のメールに「友達のSarah Frederick先生」とあってびっくり仰天。

正直に告白すれば、超方向音痴の私は、電車の乗り換えに全神経を費やし、近鉄長野線富田林駅から会場の杉本家住宅(重要文化財)への道のりを調べていなかったので、偶然駅前で見かけた彼ら外国人団体の後について会場まで辿り着けたのでした。そんなわけで、同志社大にあるアメリカの留学プログラムの皆さんには、幾度となくお世話になっているのです。

中村先生のメールには「学生たちはすっごく面白かったって言ってくれて(略)、アニメにハマっている子が集まっていたので、それの原点だったんだよという説明をしたら、感動していたみたいです」と綴られていました。紹介した私自身も、実際に錦影絵を見て幻想的な美しさに魅せられましたが、それ以上に海外からの学生さんたちの感想に感激して、昨日来館された錦影絵池田組の池田光惠先生に早速お知らせし、喜んで貰いました。

 Sarah Frederick先生は、10月18日の大江能楽堂での「忠臣蔵」上映にも学生さんを引率して見学されるようです。自分たちのしていることが、日本映画を研究する学生さんたちの勉強に、少しでも役立てるならとても嬉しいです。

 

[後日談]

10月2日午後3時半、中村美理先生とアメリカからの留学生18人が見学に来てくださいました。町家の紹介、おもちゃ映写機の紹介と実演、国産アニメーション上映、尾上松之助についても紹介しました。「目玉の松ちゃんについて知っている人?」と聞いたら、ほとんどの人が知っておられたのにびっくりしました。学生さんたちには自由に機械に触って、体験していただきました。

こんなに大勢の海外からのお客様がいらしてくださったことに感激して、記念写真を撮りたいと提案しました。一同集合して「にっこり」ポーズまでしてもらったのに、その写真を中村先生に送信しようとして唖然。メモリーカードを入れ忘れていたことに、その時になって気付いたからです。すべて後の祭り。嗚呼!

「写真のことは気になさらないでください。よくあることです」と中村先生から返事が届きました。見学の翌日、祇園へ行って、10月18日大江能楽堂で上映される「忠臣蔵」の券20枚を購入されたことも書いてありました。留学生たちに、活弁付き上映はどのようにうつるのか楽しみです。

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