おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2021.09.20column

9月24日、『突貫小僧』がオランダの「カメラ・ジャパン・フェスティバル」で上映されます‼

これは、2018年10月にイタリアで開催された第37回ポルデノーネ無声映画祭のカタログに掲載していただいた小津安二郎監督『突貫小僧』(1929年)の頁。解説をアメリカのロチェスター大学ジョアン・ベルナルディ教授が書いて下さり、ミュージアムの紹介もしていただきました。10月12日の上映に際しては、ベルナルディ教授や同僚の先生方が尽力して下さって深く感謝しております。

そして、この度もまたベルナルディ教授たちの尽力で、オランダで初公開される運びになりました。ロッテルダム(9/22~26)とアムステルダム(9/30~10/3)で行われる「第16回カメラ・ジャパン・フェスティバル」期間中の9月24日に、吉野二郎監督『怪談狐と狸』(1929年)と一緒に上映されます。詳しくは、こちらをご覧下さい。プログラマーのアレックス・オーストさんによれば、上映に際し、日本の古い映画を探していたら青木富夫さんに出くわし、子役の青木さんが名優を相手に大人を食った芝居をしている『突貫小僧』を上映することになったのだそうです。なお、この作品が大ヒットしたことで、青木さんは「突貫小僧」の芸名になります。

また、吉野二郎監督といえば2017年9月8日に沖縄アーカイブ研究所のプロデューサー真喜屋力さんたちをお招きして開催した「OKINAWA8㎜映画発掘公開プロジェクト『市民が写した沖縄戦後史』」の折に見せていただいた『沖縄縣の名所旧蹟の實況』(1932年)を思い出します。沖縄からハワイに移住して成功した渡口政善さんが、京都の撮影所でも活躍した吉野二郎監督を雇い、沖縄ロケで『執念の毒蛇』を制作しましたが、その時一緒に作ったのがこの作品でした。

なお、アイキャッチ画像は2018年ポルデノーネ無声映画祭で『突貫小僧』上映前のリハーサルの様子。ベルナルディ教授撮影です。新型コロナウイルス禍が鎮まったら、私も海外の映画祭を見に行きたいものです。

 

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