おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2017.04.28column

地域初連携企画「128thチャップリン・バースディ」、突貫企画でも上々の出来!坂本頼光さんの姿も‼

4月16日は、喜劇王チャールズ・チャップリンの128回目のお誕生日。ということで、SNS繋がりになったばかりの関係者(この経緯についてはこちらをご覧ください)が集って、突貫企画でチャップリンの誕生日を祝う催しをしました。

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幸運にも京都新聞さんが取材に来てくださり、翌日の紙面で掲載していただきました。各地でたくさんのイベントがある中から選んで貰えたのは、やはりチャップリンの名前の大きさでしょうか、感謝‼

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最初に、日本チャップリン協会会員で当団体正会員でもある河田隆史さんが、「浮遊する街~『犬の生活』における闘争する敗者」のタイトルで研究発表をして下さいました。今回の催しに際しては、昨年10月に開催した「チャップリン・ポスター展」の時と同様、コレクションされたポスターや本などもお貸しいただいて会場に展示したほか、事前に『ノックアウト』(1914年)と『チャップリンの替え玉』(1916年)の解説文も書いていただくなど、大変お世話になりました。

研究発表に際しても、A4サイズの用紙に6枚びっしりの配布資料をご用意いただき、パワーポイントを駆使しながら、わかりやすくお話くださいました。発表された『犬の生活』は、ルイ・デリュックがチャップリン映画の「最初の完全な映画」と評している作品だそうです。

発表内容を配布資料をもとに書きますと、

序、『犬の生活』のチャップリン映画における位置づけ…初期のドタバタ映画、後期の『モダンタイムス』(1936年)のような社会派映画、の間に位置する『放浪者』(1916年)、『移民』(1917年)、『犬の生活』(1918年)、『キッド』(1921年)、『街の灯』(1931年)の5作品を正統派チャップリン映画と位置付けた上で、『犬の生活』と、それ以前に作られた『放浪者』『移民』との差異を考察する。

1、映画『犬の生活』の街と構造/浮遊する街…敢えて、あらゆる人々が自分の周囲にある街だと受け入れることができるように、曖昧な浮遊した街として緻密に計算したオープンセットを組んだ。

2、街の住人/生きるのに精いっぱいの弱者達…1917年に凶暴な役柄の大男エリック・キャンベルが事故死したため、相手役は下町に生きる住人全員に代わる。彼らは自分のことだけで精いっぱいの弱者である。

3、職業紹介所/チャーリーと弱者との闘争…チャーリーは弱者の代弁者となり、他の弱者を救済するために闘争する。心優しい弱者チャーリーが出現するのはこの職業紹介所から。チャップリンはこのシーンを特別扱いしている。

結論、弱者は弱者を救えたか/闘争する敗者…ラストシーンはチャーリーが弱者を救うことの不可能を表現している。チャーリーが闘争する相手は世界のどこにでもいる弱者として表現され、社会構造の矛盾へのより強い風刺が表現されることになる。

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実は河田さんは、発表の2日前に初孫「悠くん」が誕生したばかり。演奏者の古後さん、イタリア料理masのオーナーさんと繋がった後、「チャップリンの誕生を祝うイベントをしたいので、16日発表していただけませんか?」といつもの無茶ぶりを発揮したところ、16日は何と、娘さんの出産予定日だったのです。「チャップリン大好きな河田さんの初孫の誕生日が、チャップリンと同じ誕生日になれば、なんておじいちゃん孝行なお孫さんでしょう‼」と勝手に想像して、一人はしゃいでしまいました。でも、「家族の冷たい視線を感じながらでも発表をする」とおっしゃっていただき、申し訳ないなぁと思いながらもチラシを印刷し、広報もしてしまいました。結果的に言えば同じ日に重ならず、無事にお孫さんが誕生して、めでたし、めでたし。

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休憩をはさんで、河田さんから上映する『ノックアウト』(1914年)と『チャップリンの替玉』(1916年)を解説していただきました。右に写るのは、作品に演奏をしていただいた古後公隆さん。作品内容と古後さんについては前掲リンクページをご覧ください。昨日古後さんから、当日のレポートが届きましたので、「新着情報」のコーナーに掲載しました。演奏中の写真は、古後さんのレポートに添えました。

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当日お越しいただいたお客さまの中に、活動写真弁士の坂本頼光さんの姿もありました。昨年10月22日に開催した「無声映画の昼べ~凛然颯爽!若き日のアラカン剣劇特集~」に出演いただいて以来の再会で、頼光さんファンの私は嬉しくて、嬉しくて。うっかりこの時皆さまに紹介すればよかったと反省したのですが、頼光さんはこの度平成28年度花形演芸大賞銀賞を受賞されました。活動写真弁士の受賞は初めてなのだそうです。誠に、誠におめでとうございます‼ 遅ればせながら、ビストロ食堂masでの打ち上げの時に紹介しました。

15日夜に兵庫県西宮市のじゅとう屋別館での活弁上映会に出演されての帰りにお立ち寄りいただきましたが、そのうちの一作品は、自らネットオークションで落札した斎藤寅次郎監督『石川五右衛門の法事』(1930年、松竹蒲田)。タイトルと斎藤寅次郎監督と読んだ瞬間に、「観たい、聴きたい」と思いました。ありがたいことに「今年中に、おもちゃ映画ミュージアムで活弁上映をしたい」と言ってくださいましたので、できることならこれをリクエストしたいなぁと、もう思っています。

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頼光さんは、来たる5月26日に、当館にもゆかりが深い作品で、傾向映画の代表作『何が彼女をそうさせたか』で活弁を披露されます。頼光さんの活弁で見る薄幸の少女、すみ子はどんなでしょう。楽しみです‼ まだご覧になったことがない方は、この機会にぜひお出かけください。

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最後に、腕組みはしなかったけれど、いつもの記念撮影。出演して下さった皆様、参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。楽しい催しになったことを心から感謝しています。

 

【後日追記】5月2日付け日経新聞文化面に、大野裕之・日本チャップリン協会会長の寄稿文が掲載されていました。信念を貫いて頑張っておられる彼の活動を知っていただければと思い、upします。

日経新聞・チャップリン (3)

 

 

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