おもちゃ映画ミュージアム
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2018.02.06column

荒俣宏・京都国際マンガミュージアム館長の再訪

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記録的な寒波が日本列島を覆っています。写真は、幼馴染がFacebookに投稿した大雪に見舞われた故郷、富山県砺波市の今日の景色。「三八豪雪に比べたら、チョロイものよ」と彼はうそぶいていますが、雪かき、雪下ろしも大変な重労働。作業をされる方はくれぐれもお気をつけください。今日は2月6日。暦の上では立春を過ぎているのに、今後も寒さは継続しそうだと天気予報は脅かします。「春よ来い、早く来い♪」 本当の春の訪れが待ち遠しいですね。

さて、このところ家電製品故障や己の言動から来る不調が相次ぎ、良からぬことがこれ以上起こらぬようにと、2月2日夜、吉田神社節分に行ってきました。

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毎年節分三日間限定で授与されるクチナシ色の疫神斎の神札を早速買い求めました。門口の内側に貼って、それを毎朝撫でながら、一日の無事を祈るのが日々の習いになっています。

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たくさんの善男善女が大元宮に詰めかけてお参り。何度か自分のブログで吉田神社の節分について書いていますが、その内の一つ2013年に書いた「吉田神社追儺式」を、先ほどチラッと見ましたら面白いことを書いていました。「大阪の子どもたちは、節分の夜、余所の家に自分の悪い癖を売りに行った」というもの。書かれていた新聞を読んで以降も、そのことについて「あっ、知ってる」という人と一度もお会いしていません。どなたかご存知の方おられませんか? お参りを済ませ、抽選付き福豆と佃煮、京漬物などを買い求め、焼きたてイワシを齧りながら帰路につきました。

その翌々日の4日午後、京都国際マンガミュージアムの荒俣宏館長が「とても楽しかったから」と角川文化振興財団の方と一緒に再来館。

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丁度、南座顔見世興行の「まねき」を書いておられる井上優さん(右から二人目)が、今展示している竹田猪八郎さん(タケマツ画房初代)が1930年前後に手描きされた1点もののポスターをお兄さん(右端)に見せてあげようと案内して来館中。お二人は猪八郎さんのご長男耕作さんのお顔を見に行った帰りに立ち寄ってくださいました(緑色上着が荒俣館長さん、その左隣が角川文化財団専務理事宍戸さんと事務局課長駒さん、左端が京都国際マンガミュージアムの應矢さん)。

親類でもある猪八郎さんのもとで映画看板の仕事をした経験がある井上さんは、ここに展示している手描きポスター約700枚が大変資料的に貴重だからと既にデジタル化されていて、その縁で猪八郎さんの孫にあたる章作さんから当館がお預かりし、こうして折りに触れて展示して広くご覧いただいています。井上さんから、直接説明をお聞きになり、皆さん興味津々のご様子。

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「いやーっ、楽しかった」と荒俣館長さん。とっても良い笑顔なので記念に一枚。偶然とは言え、井上さんがこのタイミングで居合わせてくださった幸運を思います。きっと天国の猪八郎さんが引き合わせてくださったのでしょう。それにしても、この手描きポスターでこの時ほど盛り上がった光景は他になかったです。猪八郎さんも、どこかで喜んでおられるに違いありません。

この後は、館内を連れ合いが案内し、戦前のアニメーションの数々をご覧いただき、手回し映写機の体験などもしていただきました。荒俣館長さんは、本当に当館にあるモノたちを面白がってくださり、まるで子供のように嬉しがってくださいました。

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たくさんのおしゃべりをし、前向きなご提案もいただきました。荒俣館長さんの「連携を進めて応援しますよ」という優しくて温かいお気持ちが本当に嬉しかったです。みんなで、吉田神社の福豆を1粒10歳に見立てて「鬼は外、福は内」と呟きながら、新しい年の幸福を願いつつ食べました。金つばは、ボランティアとして活動を支えてくださる藤岡一二三さんの差し入れ。節分会で賑わう壬生寺そば、幸福堂の名物です。

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荒俣館長さんに芳名帳へのサインをお願いしましたら、隣にさらさらっとこれを書いてくださいました。絵はこの日ご覧いただいた戦前のアニメーションの中から、村田安司さんの『蛸の骨』 を思い浮かべてのものだそうです。

知識の引き出しがいっぱいあって、本当はもっともっとお話を聞いていたかったのですが、それは次回のお楽しみということで。次の目的地へ向かうご一行の後ろ姿を見送りながら、温かい気持ちで心が満ちた立春の日となりました。

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