おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2020.07.20column

水曜日からの学生映画3作品紹介

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4月から始まった大阪芸大映像学科歴代学生映画「THE FIRST PICTURES SHOW1971-2020」は、途中COVID-19感染拡大防止のため中断を余儀なくされましたが、6月から再スタート。毎週お見えになって、鑑賞後に映画談義の花を咲かせて居られる様子は、「『映画』をキーワードに、人々が集う場になれたら」という当初の夢の実現でもあります。この場の顔ぶれが、少しずつでも増えて、多彩になっていけば良いなぁと願っています。

さて、昨朝の京都新聞に22日から始まる作品を紹介して貰いました。

☆22日(水)~26日(日)10時半~、金子陽介監督『江國さゆりは不感症』(2008年)。

2008年、第11回ハンブルグ日本映画祭招待作品。内容は、片思いの彼に、自分以外の好きな女性がいると知ったさゆりは、衝動的に彼を部屋に散らばる粘土と同じ造形物にしてしまいます。 その時、部屋の隙間という隙、から水が滴り始め…。 自ら作り出した造形物によって体を蝕まれ、やがて“不感症”になるまでのさゆりの物語。さゆりの心理表現を、金子監督の独自の世界観で造形化された独創的な美術デザインが面白いです。

Twitterをみると、金子監督は、映画やアニメーション制作の他、「女性自身」でイラスト「今週のむむむ!」を連載中のようです。

☆29日(水)~8月2日(日)10時半、高橋智紀監督『羽球伝説』(1995年)。

勉強もできず、ヤンキーにもなれず、異性からも注目されない高校生4人の男たちの、プライドをかけた決死のバトミントン部スポ根映画。天龍高校バドミントン部が一丸となって、名門広能高校を打倒しようと特訓が始まる。…本来なら。東京オリンピックに向けてのスポ根映画として、色を添えた作品のはずでした。

「幼少期から見てきた東映のトラック野郎シリーズ、仁侠映画、実録やくざシリーズ、角川映画シリーズ、香港のカンフー映画やコメディ映画。これらを見て育ったことで映画は娯楽活劇であるという信念が芽生え、その信念を常に持ち続けて大阪芸大に通っていました、その最後の集大成として学生の低予算映画でも娯楽活劇を作りたい、という気持ちで取り組みました。」とは監督の弁。今も、学生時代のノリで、映画スタッフとして活躍中です。

☆8月5日(水)~9日(日)10時半、柴田 剛監督『NN891102』(1999年)。

1945年8月9日11時02分、防空壕の中で、偶然原爆の爆音を、父親のオープンリールで録音した5歳の零一少年は、再生してみて、人々の断末魔の声ばかりだったことに落胆します。以来、もう一度爆音を体感しようと、完璧な爆音の録音と再生に心血を注ぎ始める。それは、精神的な破綻を招いてきます。柴田監督の独自の世界が広がってゆきます。

本作品は、各国映画祭などに出品後、国内映画館で公開を果たしました。卒業後、『おそいひと』(2004年)を製作、身体障害者の主人公が、看護の人たちに殺意を持つようになり、車いすが殺人武器に変容してゆきます。この作品で、第5回東京フィルメックス日本代表作品に選ばれ、大変な話題を呼びました。続いて、『堀川中立売』(2009年)などの作品で鬼才派の監督として知られることになります。学生時代は、山下敦弘監督、呉美保監督の同級生で、彼の作品の撮影協力に近藤龍人さん、向井康介さんの名前も。近藤さんは『万引き家族』『天然コケッコー』『桐島、部活やめるってよ』などの撮影監督で大活躍ですし、向井さんは『リンダリンダリンダ』『マイ・バック・ページ』『ふがいない僕は空を見た』などの脚本で大活躍です。

ぜひ、この機会にご覧下さい‼入館料込1000円です。暑い中恐縮ですが、マスク着用でお願いいたします。

 そして、7日(金)~13日(木)に、京都シネマで、映像学科卒業生小原浩靖さん脚本と監督のドキュメンタリー映画『日本人の忘れもの~フィリピンと中国の残留邦人~』が上映されます。戦後75年目の今年、多くの方にご覧いただければと願っております。声が高まって、全国各地で上映されるようになれば良いなぁと思います。

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当館では、8月に企画展「『満州国』って、知っていますか?」を開催します。展示をご覧になってから映画を、あるいは映画をご覧になってから資料展をご覧いただければ、とても嬉しいです。

 

 

 

 

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