おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2015.12.01column

12月1日映画の日とキネトスコープ

今日は12月1日映画の日。東京在住の吉田稔美さんから、昨日付け神戸新聞の記事を教えてもらいました。見出しは「『映画発祥の地』写真発見 神戸・花隈の社交場『神港倶楽部』」。記事は「1896(明治29)年11月25日~12月1日、国内で初めて映画が一般公開され、日本の映画発祥の地として知られる神戸・花隈の社交場『神港倶楽部』の写真が見つかった」で始まります。12月1日が映画の日になったのは、アメリカのエジソン社が開発したキネトスコープをこの初公開した史実によるものです。ニューヨーク・ブルックリン芸術科学研究所で公開されたのは1893年5月のことだそうですから、わずか3年半後に日本で初公開されたのですね。

 

 記事にある「神港倶楽部」の写真は、1901(明治34)年3月1日に発行された『神戸港花月能栞(こうべこうかげつのしおり)』(非売品)に載っていたそうです。1891(明治24)年5月発行の雑誌『神港倶楽部』第1号表紙に掲載された銅版画は、木造平屋の建物ですが、今回見つかったのは木造西洋館造りの二階建て。いつ改築されたのか?キネトスコープが初公開されたのは、木造平屋建ての時か、洋館二階建てに改築された後か、関心を集めているのだとか。

 

キネトスコープといえば、この夏の思い出がひとつ。8月31日、当館にもピープショー作品を展示販売している吉田稔美さんの作品展を見に、六甲オルゴールミュージアムに行ってきました。

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あいにくの小雨でしたが、深い緑に包まれてきれいなところでした。

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19~20世紀初頭にかけて製作された欧米の様々なシリンダーやディスク・オルゴール、世界最大級のダンスオルガンを含む自動演奏楽器など、小さなものから、びっくりするくらい大がかりなものまでたくさんの種類のオルゴールがあり、解説付き実演も。毎回異なるオルゴールの音色が楽しめます。

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この日は、『不思議の国のアリス』出版150年を記念して開催されていた吉田さんの「迷い込む絵本の世界 不思議の国のアリス」原画やオルゴール・シアターも上映されていました。『不思議の国のアリス』が書かれていたころ、オルゴールは全盛期を迎えていたそうです。

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吉田さんの、物語を題材にした巨大なピープショーが展示されていたのは、特別に開館されていた館長室。台に乗って、のぞき穴から絵を覗いて楽しむ子供連れ家族で賑わっていました。その部屋の一角に置かれていたのが、エジソンが開発したと言われるキネトスコープ。もう、こちらの方に目が惹かれて、119年前の人々と同じように、ワクワクしながら覗いて見ました。箱の内部で回転するループ状のフィルムを上部ののぞき窓からレンズで拡大して見ます。でも、何だか映像が変?さかさま向け。

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館長さん不在のため、副館長さんに、「直せるかも」と伝えて、早速連れ合いがフィルムのかけ直しに挑戦。責任重大で、緊張する副館長さんの鼓動が聞こえてきそうです。

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途中ハラハラドキドキする場面もありましたが、

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無事に完了。覗いてみると、いい具合。副館長さんの笑顔が戻りました。ずっと怖くて直せず、気になっていたのだそうです。お役に立てて何よりです。オルゴール修理の専門家が、エジソン社キネトスコープを復元して製作されたものだそうです。こういう職人さんがおられるとわかっただけでも良かったです。実はオルゴール好きの連れ合いが直してほしいと思っている古いオルゴールが2台あるので…

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ちなみに、キネトスコープは、1895年以降スクリーン映写型の機械が開発されて、衰退しました。この部屋には、素敵な映写機のコレクションもありました。フランスかイギリスか、あるいはドイツ製の初期の劇場用映写機かもしれません。オルゴールミュージアムに来て、キネトスコープや映写機を拝見できるとは思いもせず、はるばる出向いた価値がありました。

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